新菱工機のよもやま話~設置工事~

新菱工機のよもやま話~設置工事~

皆さんこんにちは!

新菱工機、更新担当の中西です。

 

エレベーターはどうやって作られるの?

〜設置工事のステップを詳しく解説〜

今回のブログでは、普段私たちが何気なく使っているエレベーターが、実際にどうやって作られているのか、その流れをご紹介していきます。

エレベーターの設置は、単に「機械を置くだけ」ではありません。設計の段階から、建物全体とのバランス、安全性、使いやすさまで、様々なことを考慮したうえで行われる繊細で高度な工事です。

1. 設計から始まるエレベーターの計画

エレベーターの設置は、建物の設計段階からすでに始まっています。
たとえば、次のようなポイントが事前に検討されます。

  • 建物の用途(住宅・オフィス・病院など)

  • 乗客の人数や利用頻度

  • 階数と移動距離

  • スピードや乗り心地

  • ドアの開閉方式(片開き・両開きなど)

これらを踏まえて、エレベーターの仕様や台数が決定され、いよいよ現場での工事がスタートします。


2. 設置工事の主な流れ

ここからは、実際の設置工事のステップを、時系列で見ていきましょう。

① 昇降路(シャフト)の準備

まず、建物の中に「エレベーター用の縦の空間=昇降路(シャフト)」が作られます。ここは、エレベーターのかごやカウンターウェイトが上下するための通り道となります。
このシャフトの寸法が正確でなければ、後の工程に大きく影響が出るため、ミリ単位の精度で施工が行われます。

② ガイドレール・架台の設置

次に、かごやカウンターウェイトが上下するときの「ガイド」となるレールを、昇降路の中に取り付けていきます。
並行して、巻上機(ロープを動かす機械)や制御盤を載せる「架台」も設置します。これらの設置作業は、高所での作業になるため、安全対策を徹底しながら進められます。

③ 巻上機の設置

巻上機は、ロープを巻き取ることでエレベーターのかごを上下させる心臓部です。高層階に設置することが多く、重機を使って慎重に据え付けを行います。機械の取り扱いやレベル調整も重要なポイントです。

④ 制御盤や安全装置の取り付け

続いて、エレベーターの動きを管理する「制御盤」、異常時に作動する「安全装置」、万一の停電でも脱出できるようにする「非常用装置」などを設置します。
このあたりの工程は、いわばエレベーターの「頭脳」を作る作業です。

⑤ かごやドアの設置

ようやくここで、乗り込む部分である「かご本体」や「ドア」を取り付けます。
外から見える部分なので、見た目の美しさと動作のスムーズさ、両方が求められます。扉が閉まるスピードや位置なども細かく調整していきます。

⑥ 電気配線・試運転

すべての機械が設置されたら、電気配線や各センサーの接続を行い、試運転を開始します。
ドアの開閉や上下の動き、ブレーキの効き具合など、細かくチェックして不具合がないか確認していきます。

⑦ 最終検査・調整

最後は、国や自治体による検査(検査機関による法的な安全確認)を受け、安全基準をクリアして初めて「使える状態」になります。
この時点で細かな調整や補修があれば再施工し、安全性・快適性を徹底的に仕上げていきます。


3. お客様の安全と信頼のために

私たちがエレベーターの工事を行ううえで、常に大切にしているのは「利用者の安全」と「信頼される品質」です。
エレベーターは、毎日多くの人が何気なく使うものだからこそ、施工の一つひとつに責任を持ち、安心して使っていただける設備を届けたいと考えています。

次回は、そんなエレベーター工事に欠かせない「安全対策」について、現場での工夫を交えながらご紹介していきます。

お楽しみに。

 

次回もお楽しみに!

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